ハマダラ力唾液蛋白質を用いた抗血小板薬の創薬研究マラリァ研究で発見された分子を先進国高齢者の創薬に？！

摘要

蚊はわれわれの血を吸い，かゆみを残していくのみならず，マラリア，日本脳炎，デング熱，黄热,フイラ リァ病などを媒介するたいへん?i険な昆虫である.吸血する際には，末梢血管を探り当てるために幾度となく プロ一ビングとよばれる針の抜き差し行動を繰り返す.同時に唾液を分泌し，この唾液中に含まれる抗血小板 凝集阻害因子，血液凝固阻害因子などで血液が凝固することなく吸血できるようにしている.これらの因子は 吸血時に注入される唾液1muし中に微量にしか含まれていないが，蚊の吸血を十分に助けていることから非常 に強い生理活性作用を有していると予想され：創薬研究が行われてきた.しかし現在までには，薬に応用できる分子の同定には至っていない.本稿では，著者らがハマダラ力から発見した新規分子anopheles anti-platelet protein(AAPP)の血小板凝集阻害メ力ニズム解明と，今後の新規抗血小板薬開発に向けての可能性につい て述べる.