磁気抵抗効果を用いた磁性薄膜機能素子

摘要

磁気抵抗効果を有する磁性膜(MR膜)を用いた応用の1つとして変調特性すなわち,乗算機能を有する薄膜機能素子の提案を行うと同時に素子の動作解析を行ない,計算機シミュレ一ションにより静特性を考察した.シミュレ一ション結果よMR膜の抵抗値は導体願を流れる電流に比例して変化することを示した.すなわち，MR膜での電圧降下の変化量は導体膜を流れる電流とMR膜を流れる電流の稗に比例することを示した.結論として，この素子は変調器，乗算器などの機能素子に通した特性をもつといえる．また，この素子の周波数解析を行い,共鳴周波数より高周波側において大きく抵抗率が変化する領域が存在することを示した.この時性を利用することで，共鳴周波数の低い既存の磁性材料をGHz帯デバイスに応用できる可能性を示した.