炭化ケイ素セラミックスの微小領域の熱浸透率／熱伝導率

摘要

サーモリフレクタンス法及び周期加熱法を備えた熱物性顕微鏡により，炭化ケイ素(SiC)の焼結体（多結晶）及び単結晶の微小領域における熱物性を定量的に評価した．その結果，焼結体の面分析による熱浸透率の平均値は，レーザフラッシュ法の結果とよい一致を示した．微小領域における熱物性の均一性は単結晶では高いが，焼結体では非常に低かった．焼結体において著しく低い熱浸透率を示す部分は，気孔部と一致した．それ以外の部分においても，21.0-25.8kJ·s{sup}(-0.5)m{sup}(-2)K{sup}(-1)と様々な値を示し，約5kJ·s{sup}(-0.5)m{sup}(-2)K{sup}(-1)の差が認められることが明らかになった．