オゾン水の食品製造への利用の理論と実際

摘要

オゾン水は放電や水の電気分解等により酸素や空気から発生させたオゾンガスを気液混合装置により水に溶解して生成したものである。最近，水を電気分解してそのままオゾン水を生成する直接電気分解法も開発された。 オゾン水はオゾンガスに比較して発生量及び濃度の調整が容易であるので使用し易いこと及び大腸菌群等のグラム陰性細菌の殺菌に速効性があるために急激に食品工場や厨房内の衛生管理に用いられてきた。 またオゾンはわが国では食品製造用材として既存食品添加物リストに挙げられ，世界に先駆けて認められている。 米国では食品の貯蔵及び製造に殺菌剤としてオゾンガス及びオゾン水を用いることが米国食品医薬品局(FDA)において2000年8月に許可され，2001年6月26日に公布された。