3Dソリッドモデルによる情報の一元化運用－Q{sup}3vic-Solutionによる最適な物づくり

摘要

デスクトップパブリッシング（DTP）の分野では，WYSWYG（What You See is What You Get）という言葉が使われ始めてから久しい．これはコンピュータの画面上で印刷物をデザインしていくと，そのとき，目で見ているものがそのまま印刷機から出力されてくる環境のことを意味している．DTPにおけるWYSWYGは一部のごく専門的なグラフィックデザインを除いて，いまや完全に常識となっている．しかし，金型をはじめとする多くのモノづくりにおいては，このWYSWYGは定着していない．例えば近年，3次元システムによる金型設討への取組み自体は急速に普及しているものの，3次元システムによる製品設計でもたらされるメリットが製品製作の最終工程，つまり，工作機械での加工にまで効果的に利用されているかというと，甚だ疑問であるといわざるを得ない．つまり，図1上段のように，モノづくりの前段階では3次元ソリッドモデルの特長を利用したCAD／CAM／CAE技術が駆使されるものの，CNCへ情報が伝達される直前になって，「Gコード」という記号の固まりとなってしまい，せっかくのIT効果が，結果的には加工の現場にまで波及していない．