バブル吸着に伴う水晶振動子の電気インピーダンス変化のモデル化とその実験的検証

摘要

特定の分子を特異的に認識するように設計されたマイクロバブルの超音波分子イメージングへの応用が期待されているが，分子イメージングとしての定量性という視点から標的分子に対するバブルの付着感度を評価することが重要な技術課題としてあげられる．これまでの研究において，水晶振動子を用いた感度評価システムを提案し，マイクロバブルの振動子表面への特異的な付着により振動子の電気インピーダンスが変化することを確認している．本報告では，特異的に付着したバブル数，およびそのサイズ情報と電気インピーダンスの変化量を定量的に関連付けるモデル式を提案し，実験結果との比較を行った．その結果，分子標的化バブルの粒度分布が既知であれば，作成した理論モデルによりある程度のバブル付着個数の算出が可能であると示唆された．