ステッピングモータのインダクタンスと磁束の非線形性を負荷角と電気角に基づいてモデル化した状態方程式とその実機評価

摘要

ステッピングモータはオープンループ動作によって位置決めが可能であること，非励磁時でも位置を保持する特性があることから，この特性を必要とするFA機器やオフィス機器等に幅広く用いられている。一方で，ステッピングモータはその構造から磁束の通り道が複雑になる特性があり，実際の動作には非線形要素が影響し，振動や脱調といった予期しない動作をする問題点がある。このことからモデル化の研究が盛hに行われている。例えば，ステッピングモータの動作を解析する上で，ロータ•ステータ間のエアギャップパーミアンス成分の演算は重要な要素である。ただし，この演算は非常に複雑となり，モデリングにおいて膨大な演算時間が必要となることから実現が難しい。このことも影響して，一般的には単純にステッピングモータを超多極対数のSPMモータとしてモデリングする場合も多い。