泌乳形質、泌乳持艤性の評価モデルを2月評価から変更:個体や牛群の特徴に合った選抜が可能となり、より効率的な遺伝的改良に

摘要

(独)家畜改良センターが乳用牛の遺伝的能力評価について「2015 — 2月評価」から泌 乳形質および泌乳持続性の評価（遺伝評価）モデルを多産次変量回帰検定曰モデルに 変更するのに伴い、変更の概要、それによる評価への影罾などについて紹介します。これまでの泌乳形質の遺伝評価モデル は、各産次の遺伝的能力（推定育種価や遺 伝能力曲線※が同じであると仮定した変量 回帰検定日モデル(従来モデル）です。従来モデルでは、産次ごとに遺伝的能力に違い がある種雄牛や雌牛の場合、遺伝的能力が 過大もしくは過小評価される場合がありま した。そこで新たに採用する遺伝評価モデルでは、各産次（初産から3産）で遺伝的能 力が異なると仮定した多産次変量回帰検定 日モデル(新モデル）に変更します。新モデ ルでは、産次ごとの遺伝能力曲線や遺伝的能力の違いを考慮して評価することが可能 になり、より細密な遺伝評価が期待されま す。また、産次別に遺伝的能力が分かるこ とで任意の産次の遺伝的改良を行うことも 可能になります。