将来型高温ガス炉の研究開発

摘要

モジュラー型高温ガス炉の概念は，1980年代にドイツで提案された1）。 その後，多くの国がモジュラー型高温ガス炉の設計開発を始めた2￣6）。 特に，南アフリカにおいて進行中であるPBMR計画は，許認可の過程にある7）。 我が国では，日本原子力研究所（原研）が，日本独自の高温ガス炉ガスタービン発電システム（GTHTR300）（図1）の基本設計を実施した。 GTHTR300は，安全性に優れ，かつ経済的に競合可能な原子力発電システムとして，国内での2010年代の導入が期待されている。高温ガス炉の固有の安全性と独創的な設計を採用することにより，本システムの経済目標を，発電コスト4円n（Wh（3．4UScents瓜Wh）とした。 基本設計では，GTHTR300の設計，安全評価，経済性評価を実施した。 また，動力変換システムの要素技術開発を実施した。