偏波保持ファイバ導波マッハツェンダー型干渉計による過渡温度計測

摘要

光ファイバは，センサや信号の伝送路として計測分野で多用されている．その際留意すべき点の一つとして以下に述べるような熱の療害が挙げられる．光ファイバ中を伝搬するレーザービームが一般的にはガウス分布をしているため，光軸に近い部分が強く熟せられ，径方向に進むにつれて加熱の程度が弱くなることから発熱量に径方向分布が生じる．その結果，コアガラスの密度に従って屈折率に径方向分布が生じ，最終的に光波の伝搬速度の径方向分布となって現れ，あたかも凹レンズを通過した後の光のようにビーム広がりが生ずる．この現象は熱レンズ効果1）と呼ばれているが，光ファイバを計測用の部品として利用する際にはその影響を軽減することが必要となる．