エネルギー·環境制約下での次世代プロセッシングの展望

摘要

現在の日本は間違いなく工業立国で，技術をベースにした経済活動を営むことによって維持されている．21世紀の日本の行方を考えても，今後も技術立国として国際社会の中で持続的な発展をとらざるを得ないと考えられる．しかしながら，炭酸ガス排出，環境ホルモン，大気汚染，水質汚染など，工業発展に伴う数多くの環境問題に加えて，資源を97％輸入に頼っている資源·エネルギー問題などのハードルをクリアする必要があり，今後の工業生産活動は，資源制約，環境制約下での生産活動が求められていることは間違いない．今後は，この制約下での新しい産業体系システムを構築し諸外国に広めていくことによってのみ，環境調和型産業立国として世界から信頼され，エネルギー·資源の安定供給，世界での経済活動をもたらすものと考えられる．ここでは．まず．現在の環境·リサイクル技術から新しい産業体系システムへと進化するために必要な要素に関する私見を述べさせて頂く．