寒冷地におけるネット•ゼロ•エネルギービルの構築に関する研究その3　積雪寒冷地に建設された地中熱ヒートポンプ暖房システムを採用したローエネルギー子どもセンターの年間の実測評価

摘要

本報では、積雪寒冷地である留寿都村に建設された子どもセンターの年間の実測から、エネルギー消費量と室内空気質の評価を行った。以下に得られた知見を示す。1) 2016年1月から12月までの暖房システムのSCOPは3.42であった。2016年1月は連続した結果、高いSCOPであることを確認した。2) 子どもセンターでの年間の延べ床面積当たりの消费電力量は90kWh/m~2であった。また、暖房による消费電力量は子どもセンタ—全体での消费電力の27%であつた。3) 暖房時に、子どもセンター内の南北方向での室間で3°C程度の放射温度差が見られた。4) 冬季において、地下ピットの予熱量はアースチューブでの予熱量と同程度の効果があることが確認できた。5) シミュレーション計算結果より今回用いたシミュレーションツールにぉいて年間計算は精度が高いとわかつた。6) 送水温度の最高値は37°Cでも室温を22°C付近に保てることがわかった