スーパーコンピュータとプラズマ·核融合シミユレーションの発展とその将来2.プラズマ·核融合分野におけるス-パ-コンビュ-タ環境2.1核融合科学研究所の大型シミユレーション研究用解析装置を例として

摘要

核融合科学研究所は,将来の核融合炉の実現に向けて,機融合プラズマの学理およびその応用の研究を行うことを目的として, (旧)名古屋大学プラズマ研究所, (旧)京都大学ヘリオトロン機融合研究センター,および, (旧)広島大学核融合理論研究セ冫夕一を改組転換し，平成元年5月に創設された.研究所内の理論系部門としては,理論·シミコレーション研究センターと大型ヘリカル研究部理論·デ一夕解析研究系があるが,理論·シミュレーション研究センターは,スーパーコンピュータシステムを[大型シミユレーション研究用解析装置]として位置づけ,それを主たる道具として,大規模なシミュレーション研究を進めてきた.現在,シミュレーション手法を単に個々の複雑な問題を解く[非線形ソルバー]という受け身的な研究手段として捉えるのではなく,新しい科学のパラダイムを開く能動的研法昇華させ,非平衡開放系の科学領域に挑戦している.大型シミュレーション研究用解析装置(以下,シミュレーション研究装置と記する)は,スーパーコンピュータを中横としているが,それ以外にもバーチャルリアリティ装置を始めとする様々な可視化桝析装置,データトラフィックを考えた複数階層のデータ保管·処理装贋などからなっている.以下では,このシミュレーション研究装置の発展の概要,今後の展望を紹介していく.