研究開発のアンビバレンス 第20回：トリバレンス(2)－演繹，帰納，そして仮説発想

摘要

本稿で言いたいことは，難しい科学認識論の展開ではなく，モノの特性，側面や段階を考える場合，YESかNOの二項対立といった単純な考えではなく，モノには多様性があり，異質が存在するというごく当たり前のことです。 上の図は，私がトリバと名付けている物体です。下から見ると丸に見え，横から見ると四角の輪郭，別の方向から見ると三角に見えます。 3つの価値(valence)を持つと名付けたものです。 しかも比較して，どの価値が高いというものではなく，それぞれが多様性を1つの全体（物体）の中で，主張して併存しております。研究開発における成功をAとすれば，1（全体）=A+not Aではない第三の貴重な側面があるような気がしてなりません。