Rituximabが奏効した原発性マクログロブリン血症の2例

摘要

原発性マクログロブリン血症（WM）では腫瘍細胞がCD20陽性であることが多い。 われわれはrituximabが奏効したWMの2例を経験したので報告する。78歳男性。 貧血を主訴に1997年当科を紹介受診した際，血清IgM－(kappa)のM蛋白を認め，IgM 6100mg/dlで，原発性マクログロブリン血症と診断した。 2002年に貧血による心不全を合併し，rituximabを投与したところ，以後IgM値は200mg/dl前後を約2年半維持し，貧血も改善した。 59歳男性。 1998年健診にてIgM 4850mg/dlと高値を指摘され当科を受診し，血清IgM－(kappa)のM蛋白を認め，WMと診断した。 以後cyclophosphamideでコントロールしていたが再燃を認め，2004年にrituximabを投与したところIgM値は995mg/dlまで低下しPartial responseを得た。