ステロイドパルス療法が著効したCMV感染に伴うIgM抗GM2抗体陽性Guillain-Barre症候群の1例

摘要

症例は27歳男性。 急性CMV肝炎発症4日後に四肢遠位部の筋力低下,感覚障害でGuillain-Barre syndrome(GBS)を発症した。 二重濾過股法によるプラズマフェレーシスにより一過性の症状改善を認めたが,治療抵抗性で症状増悪し,呼吸不全,球麻痺,臥床状態となった。 発症2カ月後よりステロイドパルス療法を行い,症状は劇的に改善した。計コースのパルス療法により独歩可能となった。 IgM抗G_(M2)抗体が病勢に一致して推移したo　 プラズマフェレ-シスで初期に効果が得られても,その後十分な症状の回復が得られないCMV感染に伴うGBSに対しては, CMV持続感染に対するganciclovirの投与に加え,ステロイドパルス療法も考慮すべき治療法であると考えた。