新人看護師向け多重課題シミュレーション研修の課題と改善点?インストラクショナル?デザインによる改善?

摘要

【背景と目的】自治医科大学附属病院の看護部では，新人看護師を対象とした多重課題シミュレーション研修を行っている.本研修は2010年度より実施し，毎年改善を重ねている.しかし，2012年度の研修ではチヱック リストによる学習成果の評価が低く，研修の見直しと改善が必要とされていた.そこで，2013年度に向け，ィ ンストラクショナル?デザインの知見を用いて力リキュラムの見直しと改善を行った.【方法】2012年度の実施方法及び結果について，学習目標や受講者要件など，インストラクショナル.デザィ ンを用いてその妥当性を評価した.また，分析結果を基に，2013年度への課題及び改善案に関する整理を行つ た.さらに，JSISHでのISD/Research事例研究会を通じ，教授システム学の専門的知見からの意見も取り入れた. 【結果】インストラクショナル?デザインによる分析から，学習目標と実施内容との乖離，受講者用件を設定 していないことによる学習者レベルの不揃い，練習回数の少なさ，デブリ一フイング方法の差異による不十分 な省察などが課題としてみられた.これらの結果として，カークパトリックの4段階評価におけるレベル2が 未達成となっていた.