地域海藻資源の有効活用－地域特産の作り方

摘要

日本沿岸は暖流（黒潮系）と寒流（親潮系）の影響を受けた海洋環境と変化に富んだ海岸地形に恵まれたために、約1,400種以上の多様な大型海産藻類が生育している（吉田1998）。このような豊かな環境で育まれた海藻類は、古来より様々な形で生活と密接に関わってきた。古くは縄文時代や弥生時代で、遺跡調査から海藻の間接的な利用が示唆され、それ以降の海藻の利用に関しては、宮田·富塚（2004）に詳細に書かれている。本論では時代と海藻に関して生まれた食文化を紹介し、最後に山口県において「最も新しいノリ」として地域ブランド化を試みているカイガラアマノリについてお話しする。