物材研-富士通研、微小な領域に対応できる磁化反転シミュレーターを関発、ジスプロシウム不要のネオジム磁石開発の指針を初めて提示

摘要

物質·材料研究機構と富士通研究所は、世界最大となる3億以上の微小な領域（メッシュ）に対応した磁化反転シミュレーターを開発し、ネオジム磁石が磁化反転する過程から、ネオジム磁石の微細構造と磁石の強さの関係性を明らかにする大規模シミュレーションを行い、抗磁力の強化のために用いられるジスプロシウムを使用せずに、従来の2倍以上の抗磁力を持つ強力なネオジム磁石の開発指針を示すことに、シミュレーションによって世界で初めて成功した。このシミュレーション結果より、ジスプロシウムを必要としない強力なネオジム磁石の実現に向けた、新たな磁石材料の研究開発の加速化が期待できます。2013年に共同開発した大規模磁化反転シミュレーション技術で、計算アルゴリズムのさらなる高速化と、大規模な並列計算の効率性を高めたことによって実現した。シミュレーションの実行にはスーパーコンビュータ「京」を活用した。