青果物の品質保持と微生物制御に対する ストリーマ放電を受けた貯蔵環境ガスの影響

摘要

本研究では，野菜（14品目）と果実（6品目）の品質 保持と微生物制御に対するストリーマ放電を受けた貯蔵 環境ガスの影響を調べた。通常の空気が循環する対照区，ストリ一マ放電を受け た空気が循環するストリーマ区，オゾン（O.lppm)を 含む空気が循環するオゾン区を設定し，3区とも貯蔵温 度を20°Cとした。パセリ，ミヨゥガ，ホウレンソゥ，ナス，ミニトマト， キユウリ，レモン，オレンジ，スダチ，サクランボで は，3日間の貯蔵中にほとんど外観変化が認められなか つた。ネギ，レタス，サャエンドゥは2日目に萎凋が認 められ，モヤシは2日目に腐敗した。14品目ともに3区 間の差異はみられなかった。シソ，ピーマン，サャインゲン，巨峰，デラウェアブ ドウは，貯蔵3日間では対照区とストリーマ区では，ほ とんど外観変化が認められなかった。しかし，オゾン区 では，シソ：褐色の斑点発生，ピーマン：ガクの褐変， サャィンゲン：全体が褐色に変色，巨峰とデラウェアブ ドゥ：果梗の褐変，が認められ品質低下が明らかであつ た。プロッコリ一では，ストリ一マ放電を受けた環境ガス で貯蔵すると，対照区やオゾン区より黄化の進展と生菌 数の増加が遅れ，ァスコルビン酸含量とクロロフィル含 量の減少が抑制され，遊離ァミノ酸含量の増加が遅れた。