風化花崗岩山地源流域における長期地下水位変動の解析

摘要

豪雨に絆う山腹斜面の表層崩壊発生の要因として、地下水位の変動が挙げられる。ふつう地下水位は降雨に伴って上昇し、降雨終丁後はゆっくりと下降していく。 しかし、1995－1999年に花崗岩流域源頭部で地下水位を計測したところ、梅雨や台風など、ある程度まとまった降雨の場合には、降雨終了後でも地下永位が低下しなくなることがあった。 これはその時の降雨だけでなく、それ以前の降雨や基岩層からの遅れた流出が関係していると考えられるが、その原因は明らかになっていない。 本研究では、1995-1999年の5年間にわたって計測された降雨量、地下水位、流出量をより詳細に解析し、降雨に対する地下水位の変動とその要因を解析する。