近赤外分光法によるナシ過熱果の選別

摘要

透過光型の光センサーであるアグリセンサー~(R)を用いて無袋栽培されたナシ‘幸水’，‘豊水’，‘薪水’および‘愛甘水’の果皮色の判別を可能とするため，波形の乱れが少なく，果実のスペクトルの解析に好適な690－900nmの波長域を用いた解析により検量線の作成を試みた。 1．独自の目視区分指数を用いて作成した検量線は，カラーチャートや分光測色言出こよって作成した検量線よりも相関係数が高く，標準誤差が小さかった。 2．独自の目視区分指数を用いて作成した検量線の精度は，目視区分指数3以下でヤヤ低かったが，過熱果に相当する目視区分指数3．5－4で高かった。 3．以上のことから，独自の目視区分指数を用いて作成した検量線をアグリセンサー~(R)に導入することにより，ナシの過熱果を高精度で判別することができると判断した。