ビタミンEとがんのシステマティックレビューとメタアナリシスについて

摘要

日本のがん統計"において，がんの罹患率（粗罹患 率）及び死亡率（粗死亡率）は男女ともに増加し続けている.抗酸化ビタミンのビタミンEはがんに有効な効 果をもたらすと考えられ.疫学研究が行なわれてきた. 先行のメタアナリシス"によれば，ビ夕ミンE単独ま たは他のサプリメントとの併用は前立腺がんの発症率 を有意に低下させたが，他のがんの発症率または全が ん死亡率に影響しなかった.別のメタアナリシス3)で も，ビタミンEサプリメントは全がん発症率および全 がん死亡率に影響しないことが報告された.ところが， 最近のメタアナリシスは，ビタミンEは前立腺がん に影響しないと報告している.本稿では，著者らが行 なった新たなシステマティックレビュー■ メタアナリ シスについて紹介する.