コナギ幼植物の湛水土壌面への定着における胚軸毛の機能に関する研究

摘要

ミスアオイ科の一年生広葉雑草てあるコナキ〔Monochoria vaginahs (Burm. f.) Kunth varvaginahis〕は，日本において東南アシアを原産とし水稲に随伴して渡来した史前帰化維草の一つとされており，除草剤か普及する以前からの難防除雑草てあり，現在てほ東南アシアを中心に19カ国てコナキの生育か確認されている。 日本ては，現在北海道南部から本州，四国，九州およひ沖縄の水田において発生か見られるようてある。 コナキによる水稲への影響は，主として肥料養分の競争によるものと考えられている。 すなわち，コナキは個体生育子ーか比較的に大きく，地上部の窒素含有率か水稲と比致してほぼ2倍てあることから，時として水稲収量を大きく戚収させ，コナキか高密度に繁茂した場合の減収率は62%にも及ふ。 また他の雑草との競合下において，コナキはそれら雑草の生育を阻害する傾向を持つことか明らかにされている。 除草剤の普及により，コナキの防除は容易になったとされているものの，現在再ひ増加しつつあり，特に近年ては， へンスルフロンメチルを含むスルフォニルウレア系除草剤(SU剤)に対して抵抗性を持つコナキの出現か報告されており，管三理方法によっては今後も難防除とされる草種である。