ザンビア共和国「ンゴンベ」地区の乾燥食品のポリアミン量と予どもたちのポリアミン推定摂取量

摘要

我々は世界的にも乳幼児死亡率の高い（18位／283カ国中）1）ザンビア共和国（アフリカ）で，非政府組織SCDP（Sustainable Community DevelopmentProgram）＊1と特定非営利活動法人TICO（TokushimaInternationalCooperation）＊2の依頼をうけ，首都ルサカの低所得者居住地区である「ンゴンベ」における子どもたちの栄養素摂取量向上のための支援活動に協力している。 この地区に居住する子どもたちの栄養素摂取量はFAO／WHOの所要量を大幅に下回っており，慢性的な栄養障害状態であることを報告2）した。 このほか，乳幼児死亡率の高い原因としては，HIV／AIDSへの感染，不衛生な飲み水などが考えられるが，特に栄養障害に起因する免疫力の低下と，それに伴う種々の感染症への感染が大きな要因であり，食生活の向上を目指すことが不可欠であると考えている。 そこで，免疫能に関連のあるポリアミンに注目した。