「身体活動と骨の健康」に関するアメリカスポーツ医学会（ACSM）の公式見解

摘要

荷重負荷のかかる身体活動は，若年者から中高年者にいたる様々な年代を通して骨の健康に有益な影響をもたらす。 プライオメトリックス（Plyometrics）や器械体操，高強度削レジスタンス，トレーニングのように骨に比較的高い強度の負荷を課す身体活動は，学童期や思春期の発育期における骨塩量の増加を促す。 さらに，学童期における運動由来の骨塩量増加は，成人になっても維持されるという証拠がいくつかあり，このことは，幼少時代の身体活動習慣が骨の健康を長期間継続するという効果をもたらすかもしれないということを示唆している。学童期や思春期のピーク骨塩量を最高にするための運動プログラムの詳細を記述することはまだできていない。 なぜなら，運動量別に見たその効果についての研究が乏しいからである。しかしながら，小規模ではあるが無作為に割付られた（randomizedcontrolledstudy）複数の研究から，下記の運動が，学童期や思春期の子供たちの骨塩量の発育に伴う増加を促すことを示唆している。