豚遺伝的能力評価の現状と 今後の取り組みについて

摘要

豚遺伝的能力評価事業は、豚の遺伝的能力 により国内種豚の能力を改良し、養豚経営の持続的究展に資するため2002年より一般社団法人 日本養豚協会(JPPA)(以下、「養豚協会」とい う。）と独立行政法人家畜改良センター(以下「セ ンター」とレ、う。）が中心となり、独立行政法人 農業, 食品産業技術総合研究機構畜産草地研 究所等の協力も得ながら行っている。現在、遺 伝的能力評価では、一クシヤー種、ランドレ一 ス種、大ヨークシャー種およびデュロック種の4 品種について、評価参加農場より養豚協会を通 じて収集されたデータを基に、センターで産肉 形質（DG、 BF、 EM)および繁殖形質（生産頭 数、3週育成頭数、3週一腹総体重）の遺伝的 能力評価値（以下「推定育種価」という。）を算 出し、年4回養豚協会を通じて評価参加農場に 評価報告書および養豚協会のWEBページを通 じて推定育種価を返却している。本稿では、現 在までの評価公表方法の変遷と、生産者にとつ て推定育種価をよりわかりやすく利用するための 取り組みを紹介するとともに、種豚の改良に資す るため取り組んでいる検討事項について紹介す る。なお遺伝的能力評価の詳しい情報に関して は、センタ一のホームページ（http：〃www.nlbc. go.jp/)の「遺伝的能力評価」の「豚能力評価」 に記載されているので参考にしていただきたい。