感覚消臭の定量化法の検討

摘要

一般的な消臭方法の中で感覚的消臭法は「芳香」などにより悪臭を感じなくさせる消臭法で、悪臭物質自体の量は変化しないために、その効果の定量化は難しいとされてきた。最近では、いくつか感覚的消臭のメカニズムが提唱されており、そのメカニズムの解明を進めるためにも感覚的消臭の効果を定量化することは重要であり、一方で産業的な価値も大きい。その中で森本らは定量化の具体的な方法(以下、バック法と記載)を、佐々木らは簡易官能評価装置を用いたより簡便な手技(以下、装置法と記載)を提案している。装置法は、バック法に比べ消耗品も少なく短時間に行えるが、一般化にはいくつかの注意が必要であることがわかった。今回はその改善により、本手法を一般化する方法について検討した結果を報告する。