日本のダクト工事ヒストリア（番外編)第2回スパイラルダクトの剛性の秘密は，らせん状の甲はぜにあった

摘要

筆者は先月号で，スパイラルダクトの長所の一 っとして「円形ダクト（丸ダクト）に比べて非常に 強度が強い」ことを挙げた.しかしながら，「それ はなぜか」という点には一切触れなかったので， 今回はその点について言及してみたい.長方形ダクトに採用されている「はぜ」には数種 類あり，歴史的には図1に示すように，本はぜ(① 角甲はぜ，②甲はぜ)→ピッツバーグはぜ(③通称： 三井はぜ）→ボタンパンチ·スナップ·ロック（④ 通称：ボタンパンチ）という変遷を経て，現在で は新型のスピンはぜ(⑤）まで登場している.この中で，現在，最も広範に使用されているダクトは ぜは，施工性に優れたボタンパンチである.また， 長方形ダクトの剛性（強度）は，はぜの数や位置によって大きく変わり，現在は図2に示すような四 つの方法が採用されている.