コロナ渦を経験した後のキャンパスとはリビングラボラトリとしてのキャンパス

摘要

大学では，世界規模で発生した新型コロナウィルスの感染拡大により，2020年春からキャンパスは閉鎖され,空間や施設が長期間利用できない異常事態に直面し，新型コロナウィルス感染症の対応に四苦ハ苦している状況が続いている.多くの大学では，コロナ禍のなかで学生の学修機会を確保するために，従来の教室を利用した対面授業の代替手段としてオンラインによるリモート授業を導入している.これは当初，コロナ禍のなかでの緊急避難的手段であつたが，結果としてオンラインによる学修のメリット，デメリットが明らかになり，仮にコロナ禍が収束しても，完全に元の授業形態には戻らないことが想定されている.ー方でオンラインによる授業が定着したことにより，キャンパスの存在意義が議論されはじめている.