布絵本の温かさを子どもたちに

摘要

「粕屋町にも図書館ができる！布のカレンダーを作り寄贈しょう」という声が上がり，2000年の開館に合わせて制作を始めたのが粕屋町立図書館ボランティア「布で遊ぶおひさまの会」の始まりです。図書館には，こどもコーナーの一角にねころびコーナーが設けられ，乳幼児の本が並べられています。そこには30点余りの布の絵本も一緒に並べられ，訪れた親子にとって楽しく，また来たくなるような場所になっています。布の絵本には布の持つ温かさがあり，ボタンやホック，ファスナー，紐などがそれぞれのパーッに付けられていて，それをつけたり外したりすることで指先の訓練になり，会話が弾み，夢が広がるものになっています。親子で頭を寄せ合って見入っている姿はなんとも言えず，温かくほのぼのとした気持ちにさせられます。私たちの布の絵本の多くにはお話の言葉を書いていません。それは，子どもに合わせて語りかけ，一緒に想いをめぐらせてほしいからです。想像力の豊かな子育てを！愛着の心を!と願ってのことなのです。