磁石走行式橋梁点検ロボットの研究開発: 音源探査装置搭載型移動ロボット

摘要

高度成長期に建設された社会インフラの老朽化が急速に進んでおり、10年後には全国に約70万橋ある2m以上の橋梁のが建設後50年を経過することが想定されている。2014年6月に国土交通省が公表した「道路橋定期点検要領」では、定期点検の方法として5年に1回の頻度で近接目視により行うことが基本とされ、必要に応じて触診や打音等の非破壊検査等を併用して行うことも記載されている。従来の点検では、点検用の足場の設置や橋梁点検車を使用して調査を行う必要があり、点検業務が困難な個所については遠望目視等による点検となるため、高精度な点検を実施することが難しいなどの課題があった。本研究開発では、目視点検の補助を目的に、音の発生個所をビジュアル化する音源探査装置と磁力式移動ロボットを組み合わせることにより、外部環境の影響を受けずに効率的な検査を行う新たな橋梁点検ロボットの開発を行うものである。