北海道における市街地再開発等の補助金・交付金等を導入した歴史的建築物の保存再生

摘要

歴史的建築物の保存再生には公的支援制度の活用が重要であるが，rn本報告は，必ずしも歴史的建築物の保存再生を目的としてない国土交rn通省の都市・住宅政策補助事業を活用した北海道内3件の事例を紹介rnすることで，制度利用の可能性や方法を検討したものである。rn札幌市JR琴似駅北口地区の「れんがの館」では，第一種市街地再rn開発事業の共同施設整備費（その他の施設整備費），函館市十字街南rn部坂地区の「丸井今井旧函館店」では，都市再生総合整備事業（拠点rn整備型），江差町「いにしえ街道」の保存修舅では，街並み環境整備rn事業が利用され，各事業が実現に至った要因が簡潔にまとめられ，初rn期からの地域住民・行政の合意形成，自治体の保存に対する積極性やrn主体性が不可欠であることが指摘される。複雑化した補助事業の保存rnへの活用を考える上で極めて有益な報告と言えるが，保存内容に対すrnる制度活用の限料こついては，ざらに慎重に吟味する必要があるだろう。