キャンパス周辺土地利用変遷と居住地満足度に関する一考察

摘要

In this research, we aim to consider the relation between the land use around the campus and resident satisfaction and to obtain the suggestion for the ideal future of the university town seen from both the students and the local residents. The number of apartments for student increases and the agricultural land decreases in all districts in case study area. When the satisfaction to the residential area of the students and the local residents are compared, one is satisfied with their living conditions in a residence that is nearer from the university, but the other is not.%地方都市の活力の向上や維持が都市計画分野の重要課題となる中, 地方都市に立地する大学の新たな役割が求められている。大学と都市 との連携と協調的な発展のあり方が研究テーマとしてクローズアップ される中，都市計画の果たす役割も模索されている。大学関係者なら ずとも関心が高いテーマに対し，本研究は宇部市に立地する山口大学 とその周辺環境を対象に土地利用の時系列変化のデータと大学生の満 足度に関する調査結束を組み合わせる分析手法を用い，その相互関係 を明らかにした。本論では，地方都市発展の牽引役としての大学の役 割が求められる一方で，大学周辺地域が大学生にとって魅力的な居住 環境であることが，相互発展の条件でもあり，そこに都市計画が介在 すべき役割や課題があることを指摘している。加えて，時として相反 する地域住民と大学生の双方のニーズに配慮したきめ細かい地区レベ ルの計画技術や方法の必要性も示唆している。