国立大学の立地特性からみたキャンパスの空間構成と周辺土地利用変化に関する研究: 国立大学施設計画と周辺地域との関係のあり方に関する考察その1

摘要

国立大学の立地特性は、各地方の教育機会整備の中心部立地と郊外移転·新設の二つが得られ、1965年以降、中心部での敷地拡大の困難さによる建物の高層•高密化、敷地の確保を優先した郊外部立地に現れた。キャンパス立地は周辺土地利用変化に大きな影響を与えず、周囲の状況により大学立地が決定する。都市部においては、敷地内の高密化に伴う空間的なゆとりの減少に対して質的計画が求められ、移転·新設により立地した郊外部においては、キャンパス計画を周辺地域と連携を取りながら、地域計画とあわせて考えていくことが重要である。