南関東ガス田地区を克服した完全防爆推進機と防爆システムの施工事例

摘要

本稿は南関東ガス田に位置する千葉県茂原市において実施した推進工事の施工実績について報告する ものである。 本工事の概要は，高濃度メタンガスが存在する地層において内径1200mm，全長570mのトンネルを，11．5mRの急曲線，最大7．1％の縦断勾配ならびにJR軌道横断という厳しい施工条件の中，メタンガスに対して安全対策を図りながら施工したものである。推進工法としては，長距離急曲線施工で多数の実績を有する泥濃式推進工法を採用し，トンネル内へのメタンガス湧出を防くいために，掘削土を一時的に貯める貯泥槽の密閉化や電気系統を防爆仕様へ変更するなど改良を加えた推進磯を採用した。このような完全防爆型とした推進工事の施工事例は全国でも初めてである。