防需と民需の垣根を越えて

摘要

昨年(平成26年)は、日本の航空機•防衛産業にとって重要な施策が相次いで打ち出された画期的な年だったように思われる。一記者の視点から、過去1年の施策を振り返ってみたい。まず4月には、武器輸出三原則等に代わる「防衛装備移転三原則」が国家安全保障会議と閣議で決定され、防衛装備の国際共同開発•生産への参画の道が開かれた。この「防衛装備移転三原則」決定を受け、6月には防衛省が「防衛生産•技術基盤戦略」を策定した。同戦略は装備品の特性に応じ国内開発、国際共同開発•生産、ライセンス生産、民生品の活用、輸入といった取得法を適切に選択しながら、コスト削減と国内技術の向上を両立させることで、防衛産業の育成強化を図ることが目的とされている。