東日本大震災による液状化事故に対する初めての判決: 東京地裁平成26年10月8日判決等の解説

摘要

平成23年3月11日，東北地方太平洋沖地震（いわゆる東日本大震災，以下，「本件地震」といいます）が発生しました。当日，私は京都にいて東京に帰ることができなくなったのですが，翌日，東京に戻ると，早速，ハウスメーカーをはじめとする各クライアントから法的検討の要請が人りました。多岐にわたる依頼を受けた中で，平成23年3月に最も時間を割いたのが，「当社が建築した住宅で液状化により多くの建物が不同沈下したが，当社は法的責任を負うのか，それとも不可抗力による免責が認められるのか」を早急に検討してほしいという依賴でした。