エレクトレットを用いた回転型発電機の開発: 熱インプリント法を用いたエレクトレットパターン形成

摘要

近年，無線センサのように独立して稼働する電子デバイスへの電源として，周囲の環境に存在する低密度なエネルギを電気エネルギに変換するエナジーハーベスタが注目を集めている．このうち，機械エネルギを電気エネルギに変換するデバイスについては，振動を利用するVibration Energy Harvester(VEH)の開発が盛んである．一方，回転運動を用いて発電するRotary Energy Harvester (REH)についても報告されるようになってきた．REHの利点としては，回転体（モーター，エンジン，工作機械や自動車などの回転軸）に直結させることで高効率に発電が可能であること，回転錘を用いて振動エネルギを用いた発電にも利用できること，ばね振動系を利用していないために幅広い周波数耐に対応できること，等が挙げられる．