Hansen溶解度パラメータを用いた 沸点および融点の予測についての検討

摘要

物性推算は化学工学において重要な値であり、扱う 物質によって化学プロセスおよび化学装置が決定され る。特に石油業界において、石油留分の工学物性を測 定する際に、沸点差10～20°C程度の成分をまとめて擬 似成分として扱うため、実際に含まれている芳香族や 硫黄化合物の性質を正しく表現できないといった問題 がある。解決手段としては擬似成分とせずに単一成分 として工学物性を与える事である。そのため物性推算 の手法の確立および精度の向上が求められている。 本研究では，各種物性値と相関関係が報告されてい る Hansen 溶解度パラメータ(HSP)1,2,3) に注目し、HSP が 報告されている約900種の有機溶媒について沸点および 融点との関係性について検討を行った。