コバルトコロール錯体を補因子として含む再構成ミオグロビンの調製と過酸化水素との反応挙動評価

摘要

ヘムタンパク質から天然のヘムを取り除き、非天然の補因子を挿入した再構成タンパク質は、新規人工酵素として注目されている。以前に、我々のグループでは、鉄コロール錯体を補因子とする再構成ミオグロビンが、天然ミオグロビンに比べて、優れた酸化触媒能を示すことを報告しており1)、金属中心の配位環境を適切に設計することは基質酸化能の向上に重要であると考えている。しかしながら、タンパク質マトリックス中での金属コロール錯体の反応挙動に関する報告は限られている。