シトクロムP450の反応活性種のモデル錯体を用いたベンジル位水酸化反応の速度論的研究

摘要

シトクロムP450はヘム酵素の一種であり、様々な基質の1原子酸素添加反応を行なう。この酵素の活性種は、鉄4価ォキソポルフィリンカチオンラジカル状態であり、Compound Iと呼ばれている。今回我々は、アルカンの中でも反応活性の高いC-H部位をもつベンジル化合物であるクメンを基質に用い、基質の水酸化反応における電子移動過程の関与について研究を行った。