パウダージェットデポジションにおける成膜現象の解明被加工物の機械的性質が成膜現象に及ぼす影響

摘要

近年微粒子を被加工物に噴射した際に，粒子の一部が破砕し被加工物表面に付着する現象が確認され，筆者らはこの現象を利用した成膜技術としてパウダージェットデポジションを提案している．本加工法は数ミクロンオーダの材料粒子を常温大気圧下で高圧ガスにより噴射し，被加工物に高速で衝突させる加工法であり，衝突粒子の粒径と速度を変化させることで除去加工（アブレイシブジェット加工，以下AJM）と付着加工（パウダージェットデポジション，以下PJD）が選択的に可能となる．西川らは粒径の異なるアルミナ粒子を，噴射圧力を変化させソーダガラスに噴射した際の加工特性を検討している．この報告では単一種の粒子と基板材料の組合せに限定しての報告であった．そこで本研究では基板の物性が加工特性に及ぼす影響について考慮し，より一般的な検証を行った．