対数型美的曲線を応用した木造住宅の屋根

摘要

対数型美的曲線（log-aesthetic curve）［1］は、曲率の積分によって曲線を定義しているため、曲率分布の制御が可能で、意匠設計者が求めている曲線を効率よく生成できる優れた性質をもつ。しかし対数型美的曲線を活用して建築の形態を設計、施工する上では、建設現場での作図が困難なこと、仮に工場で生産したとしても運搬可能な大きさに分解する必要があること、等が課題となる。とりわけ木造の戸建住宅の設計に対数型美的曲線を活用する場合、職人が容易に作業可能で、かつ低コストな施工方法を考案しない限りその普及は困難である。