光磁気式エンコーダの高度化に関する研究（第4報）-デュアルディレクションマルチスポットピックアップ（DDMAP）の開発

摘要

メカトロニクス機器の回転制御に広く用いられているロータリエンコーダには,さらなる高分解能化，高精度化,高速応答化が望まれている．本研究室ではこれらの要求を満たす新しいエンコーダとして光磁気記録技術を応用したロータリエンコーダ(MOエンコーダ)について研究を行い，誤差1.7″，分解能18000[p/r]，応答速度400[kHz]のシングルスポットピックアップ(SSP)MOエンコーダを実現した．また，MOエンコーダの高度化を目的に，同一トラックの複数目盛の再生信号を加算平均化してランダム成分誤差を軽減するマルチスポットピックアップ（MSP）と複数トラックを同時再生するマルチトラックピックアップ（MTP）を開発してきた．本報では両ピックアップを統合したDDMSPの開発を行い，MSPモードの基本性能評価実験の結果について報告する．