「ゾル-ゲル法によるボロメータ型赤外線センサの検出部材料としての酸化バナジウム膜の作製と評価」

摘要

近年、赤外線センサはセキュリティシステムなど人体検知の分野における需要が増えている。非冷却赤外線センサであるボロメータ型は低コストで製造できるが、感度の面で冷却赤外線センサである量子型に劣るため、高感度化が要求されている。本研究ではボロメータ型に注目し、高感度化のための材料探索、作製、特性評価を行い、高性能なボロメータ型赤外線センサを実現することを目的とする。ボロメータ型は赤外光吸収による温度変化を検出部材料の抵抗値の変化として読み取るため、高感度化の実現には材料の抵抗の温度係数（TCR）が高いことが重要である。また、熱雑音を抑えるため、抵抗値が低いことも求められる。