醤油が蒸発する注ぎ口先端部の観察

摘要

さらに、著者らの研究により、微生物（大腸菌）は、注ぎ口流路を模擬した流路（流路隙間が数μmから数十μm）においては、流路隙間が小さくなるほど動きにくくなるが、完全に動けない状態ではないことが分かっている。したがって、新規開発容器の微生物侵入防止機能は、単に注ぎ口の流路隙間だけではなく、別の要因（例えば、醤油や麺つゆの場合、注ぎ口先端部に生じる塩の結晶も関係していると考えられる。本研究では、新規開発の液体食品用容器が有する内容物変質遅延機能をもたらす要因を検討するために、液体食品として醤油を用いて、醤油の注ぎ後について、注ぎ口先端部を観察し、注ぎ口先端部形状と塩の結晶の析出の関係を調べた。