スマートメガシティーの構築に向けた環境共生技術の研究―都市のヒートアイランド対策、水素活用社会など環境とエネルギーの基幹技術への取り組みと今後の課題

摘要

政府はヒートアイランド対策大綱を2004 年3 月に決定し、その後、国土交通省のCASBEE-HI、自治体のヒートアイランド対策ガイドラインなどが作成された。最近では内閣府の環境モデル都市や民間主導のまちづくり協議会などで低炭素都市の構築に向けた現実的な取り組みが展開しつつある。ヒートアイランド対策には、１）人工排熱の低減、２）地表面被覆の改善、３）都市形態の改善、４）ライフスタイルの改善、の4 つの推進方法がある。このうち、１）人工排熱の低減、２）地表面被覆の改善については建材·機器メーカーの技術開発が急速に進hでおり、４）ライフスタイルの改善の話題として打ち水活動などの取り組みが見られる。３）都市形態の改善については、これまで風の通り道などの対策が指摘されてきたものの、研究情報が不足しており、効果的な対策方法が明らかにされていない状況にある。