胸ひれ運動装置付き水中ロボット'Platypus'の運動制御

摘要

地球には海、川、湖沼の中で生きる数万種におよぶ動物たちの世界がある。かれらは、種々の環境に巧みに適応できる独自の自律運動システムを進化させてきたと考えられる。バイオエンジニアリングの視点から、これらの水棲動物の運動と推進に関わる生体外部流れと推進原理や感覚機構を解明するとともに，水棲動物の運動機構と機能および行動形態を規範とした水上·水中移動機械などについての研究開発を行うことを"アクアバイオメカニズム"の研究と呼hで、研究会を作り活動を行っている。生物の運動と自律制御システムに関する研究は，行動生物学、流体工学，計測制御工学，ロボット工学，材料工学などの学際的領域である。本論は、水中機械生物の運動と制御の観点から、その研究の流れ、水中機械生物の水中ロボットへの応用、胸ひれ運動装置付き水中ロボットの研究について、概説する。