環境制御型透過電子顕微鏡による雰囲気変動下におけるPd粒子の劣化挙動解析

摘要

近年，実路走行での排出ガス規制が導入されるなど，自動車の環境性能向上が全世界的に望まれている．ガソリンエンジンを搭載する車両において排出ガスを低減するため，排気ガス浄化触媒の性能向上が重要な役割を果たす．一方触媒の活性点として用いられているPt, Pd, Rhといった賦存量の少ない貴金属については，省資源の観点から使用量の低減が望まれている．少ない貴金属触媒で長期に亘り高い排気ガス浄化性能を維持するためには，使用過程における性能低下を抑制することが必要である．